

最近あらためて観た映画があります。
2018年公開の『A Simple Favor(シンプル・フェイバー)』という作品です。
主演はアナ・ケンドリックとブレイク・ライブリー。
監督は『ブライズメイズ』などで知られるポール・フェイグです。
『A Simple Favor』は、ただ事件を追うだけのサスペンスではなく、ふたりの女性の距離感や、軽やかな会話の駆け引き、そして全体に漂うスタイリッシュな空気そのものを味わうタイプの作品です。
ミステリーなのに重たすぎず、大人の雰囲気をまとった一本になっています。
作品は製作費約2,000万ドルという比較的コンパクトな予算からスタートし、最終的に世界興収は9,000万ドル以上を記録しました。
小さめのオリジナル作品としては大きなヒットとなり、公開後もじわじわと長く観られているタイトルになっています。
この物語にはすでに正式な続編が存在していて、タイトルは『Another Simple Favor』(アナザー・シンプル・フェイバー)。
アナ・ケンドリックとブレイク・ライブリーが同じキャラクターとして再登場し、舞台はイタリア・カプリ島。ふたりの関係は、さらに複雑になっていきます。
この続編は劇場公開ではなく、AmazonのPrime Video向け作品としてつくられ、2025年の5月に配信が始まりました。
『A Simple Favor(シンプル・フェイバー)』もPrime Videoで観ることができるようになっており、自宅でそのまま“2本続けて”楽しめる環境が整っています✨
『A Simple Favor』のあらすじ(ネタバレなし)
「ちょっとお願いがあるんだけど…」というママ友からの何気ない頼みごと。そこからすべてが始まる。
主人公はステファニー(アナ・ケンドリック)。料理や育児、情報収集まで、とにかく一生懸命なシングルマザーで、周りの人を喜ばせることに全力な「とても良い人」。
そんな彼女の前に現れるのがエミリー(ブレイク・ライブリー)。
エミリーはハイブランドのスーツをさらりと着こなし、遠慮のない本音をはっきりと言い切るタイプ。
どこか危うい美しさと、都会的で洗練された存在感をまとっていて、簡単には近づけないような雰囲気がある。
正反対の2人なのに、なぜか急速に距離が縮まっていく。
そんなある日、エミリーが「子どもを迎えに行っておいてくれる?」と軽く頼んでくる。
ごく普通のお願いに見えたのに、そのあとエミリーは姿を消してしまう。
連絡も取れない。どこにもいない。
ステファニーは「友人として助けたい」という一心で、エミリーの行方を追い始める。
その過程で、エミリーという女性の“本当の姿”が少しずつ見えていき、「私は彼女のことを本当に知っていたのだろうか?」という疑問が大きくなっていく。
雰囲気としては、スタイリッシュな大人のコメディと、繊細な人間ドラマ、そして失踪ミステリーがきれいに絡み合った作品。
いわゆるホラーのような過激な恐怖ではなく、静かにぞくりとする緊張感と、「そこでそうくるの?」という意外性で引っ張っていくタイプの物語。
そしてエミリーを演じているのはブレイク・ライブリー。
『ゴシップガール』でセリーナを演じていたあの女優さん✨
その圧倒的な存在感はここでも健在です☺️💕
こんな人におすすめ⭐️
① 『Gossip Girl (ゴシップガール)』が好きだった方(特にセリーナ派の方)
ブレイク・ライブリーの放つオーラがとにかく魅力的です。
『ゴシップガール』のセリーナの華やかさと吸い込まれるような魅力はそのままに、より大人でミステリアスな雰囲気が加わっていて、“ただきれいな女性”では終わらない独特の存在感があります。
② 重苦しすぎないサスペンスを観たい方
拷問や過度な流血といったハードな描写ではなく、知的な駆け引きや、人間関係の裏にある秘密でドキドキさせてくれる作品です。緊張感はしっかりあるのに、観ていてずっとしんどい…というタイプではないので、夜のリラックスタイムにも観やすい一本です。
③ 女性同士の距離感・信頼・駆け引きに興味がある方
この作品はロマンスではなく、女性同士の関係そのものがテーマです。ママ友でもあり、親友でもあり、ライバルでもあるようなふたりの距離感が、どんどん曖昧になっていく。その揺らぎと、言葉にしない駆け引きがとても魅力的に描かれています。そういった繊細な関係性を見るのが好きな方におすすめです。
④ ファッションやスタイリングを見るのが好きな方
エミリーの衣装は本当に見どころです。
ジェンダーレスなスーツスタイルをさらっと着こなしながらも、知性と余裕と色気を全部同時に感じさせる装いで、彼女という人物像をそのまま服で語っているような印象があります。衣装だけを目的に観ても満足できるレベルの完成度です。
ブレイク・ライブリーの存在感
夫と一緒に観たのですが、ブレイク・ライブリーが最初に画面に登場した瞬間、夫が「え、ゴシップガールじゃん!」と即反応していました。
それくらいブレイク・ライブリーは、存在感がすごい女優さんなんです。
一度見たら忘れません。
“綺麗”という言葉だけでは足りなくて、立ち姿や声の落ち着かせ方、ふっと目線をずらす瞬間まで、すべてが彼女のキャラクターそのものになっているんです。
「この人、ただ者じゃないな」と思わせる空気があって、昔からそうなのですが、一瞬映るだけでも「もっと見ていたい」と思わせてくれる女優さんです✨
私は『ゴシップガール』のころから彼女が大好きで、あの頃のブレイク・ライブリーは“みんなの視線をさらう華やかさ”というイメージでした。
でもこの作品での彼女は、華やかさに大人の余裕と、少し危ういミステリアスさが重なっていて、画面に現れるだけで空気がすっと変わります。
彼女が映っているシーンはずっと見ていたくなります。
そして、少し余談になりますが、ブレイク・ライブリーのパートナーは『デッドプール』でおなじみの俳優ライアン・レイノルズ。
ふたりの間には4人のお子さんがいます。
スクリーンでは圧倒的な存在感を放ちながら、日常では家族を大切にしている。
そんな彼女がかっこよくて、大好きです💕
もし「ブレイク・ライブリーって誰だっけ?」という方がいたら、この作品をきっかけにぜひ覚えてほしいです🎞️✨
一度観ると、きっともう忘れられないと思います☺️

続けて観る楽しさ
今ならアマゾンプライムビデオで、1作目『A Simple Favor』と、ふたりの“その後”を描いた続編『Another Simple Favor』のどちらもおうちで観ることができます。
まずは1作目でふたりがどのように出会い、どこまでお互いの境界に踏みこんでいったのかを知ってから続編に進むと、視線ひとつ、間の取り方ひとつの意味まで変わって見えてくるのが本当におもしろいところです。
ドラマシリーズをまとめて観るように、映画を2本並べて味わえるのは今のタイミングならではだと思います。
ぜひこの機会にどうぞ✨
とてもおすすめです☺️
(続編『Another Simple Favor』については、別の記事でもう少し詳しくご紹介します)
